― 時間の「見せ方」が変わるだけ ―
時制の記事を読んだあと、多くの人が次にこう感じます。
「ここから急に難しくなった気がする」
「進行形とか完了形で、また暗記が始まるんじゃないか」
学生時代も、現在進行形・現在完了形という名前が出てきたあたりから、英語が分からなくなった記憶があるかもしれません。
でも、はっきり言っておきます。
進行形や完了形は、新しい文法ではありません。
英語はここで、
仕組みを増やしているわけではないのです。
なぜ進行形・完了形は難しく感じるのか
進行形や完了形が難しく見える理由は、とても単純です。
- 名前が増えた
- 別のルールとして教えられた
- 活用や意味を暗記させられた
その結果…「ここから先は別物だ」という印象だけが残ってしまいました。
でも実際には、英語の土台は何も変わっていません。
変わっているのは、話し手がどこに目を向けているか
それだけです。
進行形・完了形は「時制+見せ方」
前の記事で、時制は「暗記」ではなくいつの話かを決める視点だと整理しました。
進行形と完了形は、その時制に「どう見せたいか」という視点が加わった形です。
- 時制:いつの話か
- 進行・完了:どこを切り取って見せるか
進行・完了は、時間の種類を増やしているのではありません。
同じ時間を、違う角度から見せているだけです。
進行形が表しているのは「途中の視点」
進行形というと、「〜している動作」と覚えていたかもしれません。
でも、本質はそこではありません。
進行形が表しているのは、動作そのものではなく、その途中に注目している視点です。
行動全体を事実として述べるのではなく、「いま、この場面を切り取って見せている」
それが進行形です。
完了形が表しているのは「今とのつながり」
完了形も、「過去の話」「〜したことがある」と覚えられがちです。
ですが、完了形が見ているのは過去そのものではありません。
完了形が注目しているのは、その出来事が、今にどう影響しているかです。
終わった事実ではなく、「今、どういう状態なのか」を伝える。
それが完了形の役割です。
名前が増えただけで、仕組みは同じ
ここまで整理すると、英語で起きていることはとてもシンプルです。
- 時制:いつの話か
- 進行形:途中を切り取る
- 完了形:今との関係を見る
時間が増えたわけでも、新しい文法が追加されたわけでもありません。
説明の都合で名前が増えただけです。
英語は、最初からずっと同じ仕組みで動いています。
進行形・完了形は「こうやって作る」
考え方が整理できたところで、ここからは実際の形を確認します。
ここでも暗記ではなく、「どういう見せ方か」を意識してください。
進行形:be動詞+ing(途中を見せる形)
進行形は、「何をしているか」を説明する形ではありません。
その行動の途中に注目しているという見せ方です。
形は、次のようになります。
be動詞 + 動詞 + ing
例を見てみましょう。
- I am working on a new project.
新しいプロジェクトに取り組んでいます。 - She is preparing for a presentation.
彼女はプレゼンテーションの準備をしている。
どちらも、行動の結果ではなく、進行中の場面を切り取って伝えています。
「動いている」というより、「途中にフォーカスしている」
これが進行形の感覚です。
完了形:have+過去分詞(今につながる形)
完了形は、過去を説明するための形ではありません。
今の状態を説明するための形です。
形は、次のとおりです。
have / has + 過去分詞
例を見てみましょう。
- I have finished my work for today.
今日の仕事は終わりました。 - We have already made a decision.
私たちはすでに決定を下した。
大事なのは、「いつ終わったか」ではありません。
今、仕事が終わっている状態か
今、決断が下されている状態か
そこに視点があります。
進行形・完了形は怖くない
進行形や完了形を難しくしていたのは、文法そのものではありません。
- 新しいルールだと思い込んでいた
- 暗記する対象として扱っていた
- 視点の話だと知らなかった
進行形も完了形も、時制に「どこを見るか」という視点を足しているだけです。
中学英語の中に、すでにすべて含まれています。
次に読む記事
次は、助動詞を扱います。
助動詞は、意味を覚えるものではありません。
ここでは、話し手がどれくらい距離を取っているかを表しています。
ここでも仕組みを増やしていません。
ここまで来ると、
英文法は「覚えるもの」から整理して使うものに変わっていきます。
この流れのまま、一つずつ整えていきましょう。


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